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#家づくりコラム | 2025.05.27
住宅ローンは「保険」だった?団信の意外なメリットと賢い返済術をプロが解説
住宅ローンと団信の活用術
〜頭金・繰上げ返済よりも大切な考え方〜
住宅ローンのご相談を20年間担当してきた中で、たくさんのお客様が悩まれるのが「団体信用生命保険(団信)って本当に必要?」「頭金は多く入れた方がいい?」「繰上げ返済は早くした方がいい?」という疑問です。
実はこの3つ、うまくバランスを取ることで家計にも精神的にも大きな安心をもたらしてくれます。
目次
団信(団体信用生命保険)とは?
団信とは、住宅ローンを組んだ方が万が一亡くなったり高度障害になった場合に、残りの住宅ローンが全額免除になる生命保険のような制度です。
40代ご夫婦で注文住宅を建てたA様。ご主人が急な病で亡くなられた際、団信のおかげで住宅ローンの返済が全額免除に。残された奥様とお子様が住む家が確保され、生活の再建にもつながりました。
団信が持つ大きなメリット
1. 万が一のときに家族にローンが残らない
もっとも大きなメリットは、ご本人にもしものことがあっても、家族が住宅ローンを支払わずに済む点です。
30代のB様は、「家を建てたばかりで万が一があったら不安」と、団信にがん特約を付加。のちに初期のがんが見つかり、ローン残高約2,000万円が免除に。安心して療養に専念されました。
2. 病気やがんに備えた特約も充実
近年では「がん団信」「三大疾病保障」などの特約があり、生命保険の一部を代替できると考えれば、非常にお得です。
頭金を多く入れるよりも大切なこと
「頭金をできるだけ多く入れた方が安心」とお考えになる方も多いですが、生活資金まで手元から出してしまうのはおすすめできません。
理由1:団信の恩恵を最大限活かせない
団信はローン残高が多いほど「保障金額」が大きくなります。
C様は当初1,000万円の頭金を予定されていましたが、「団信の恩恵」をご説明したところ頭金を300万円に調整。結果、団信の保障額も増え、もしものときの安心につながりました。
理由2:急な出費への備えがなくなる
現金は流動性が高く、自由に使える「安心の源」です。
頭金を多く入れすぎてしまったD様。家を建てた半年後にお子様が私立中学に合格し、教育費の捻出に苦労されました。「もう少し手元に資金を残しておけば…」というお声もありました。
繰上げ返済は慎重に考えるべき理由
「利息がもったいないから早く返したい」というお気持ちはよく分かります。ただし、繰上げ返済も慎重に検討すべきです。
1. 団信の保障額が減ってしまう
返済額を減らせば、その分の死亡保障も小さくなります。
E様は退職金でローン残高を一括返済した直後、心筋梗塞で急逝。残されたご家族は「もし繰上げ返済をしていなければ団信でローンが免除されていた」と悔やまれていました。
2. 将来の金利上昇よりも、今の生活防衛を
超低金利の現在、繰上げ返済で得られる金利メリットより、現金を保有しておくことの方が重要です。
F様は「金利がもったいない」と繰上げ返済を検討されましたが、教育資金や修繕費など将来の出費を見据えてストップ。のちに家電の買い替えや塾代などで「現金を残しておいてよかった」と実感されたそうです。
まとめ:住宅ローンは「保険」としても活用を
住宅ローンは「借金」ではありますが、団信という強力な「保険」が付いてきます。無理な頭金や繰上げ返済をしてしまうよりも、
- 生活にゆとりを持つ
- 保障を活かす
- 現金を残す
この3つを意識することで、「建ててよかった」と思えるマイホームになります。
住宅ローンの考え方は、ご家庭の状況や将来設計によってさまざまです。私たちが20年の経験を活かして、お客様に合った資金計画を一緒に考えさせていただきます。
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